ミッションと沿革

研究資源アーカイブについて

京都大学研究資源アーカイブは、京都大学における教育研究の過程において収集・作成されたさまざまな資料類を体系的に収集・保存し、新たな教育研究の資源(研究資源)として運用することを目的としてつくられました。

対象とする資料は図書や標本類とは異なって、写真・映像・録音、フィールドノート、研究会の記録、講義ノート、論文原稿などの一次資料であるところが特色です。これら一次資料は調査を経たのちにデジタルアーカイブシステムに登録され、研究資源として活用できるよう整備されます。また研究資源をもとに京都大学の教育研究活動を紹介する映像等の作成・公開も行っています。

京都大学全体の教育研究に関わる重要な活動である研究資源アーカイブは、理事を委員長とする全学的に組織された運営委員会により活動方針が決定されます。その活動方針にもとづき、総合博物館が運営責任部局、学術情報メディアセンターが連携部局として運営実務を担当し、情報環境機構が支援を行います。

参考:京都大学における研究資源アーカイブに関する規程(平成22年3月16日総長裁定制定)

研究資源アーカイブのあゆみ

京都大学研究資源アーカイブの発足からこれまでの歩みをご案内します。

京都大学研究資源アーカイブ関係年表(抄)

注)起源となる活動について,それぞれつぎのように略記した.
「映像アーカイブセンター(仮称)」構想関係→[FVA].デジタルアーカイブ構想→[DA].

2005年4月 尾池和夫総長(当時)へ「京都大学フィールド映像アーカイブセンター(仮称)趣意書」提出。同年度に総長裁量経費措置[FVA]
2006年3月 シンポジウム「映像が語るフロンティア精神」開催。同年度に映像・画像資料アンケート調査実施、映像作品制作[FVA]
2006年4月 アーカイブ構想が、役員懇談会で総長指示(提案)事項に[DA]
2006年12月 「デジタル・アーカイブ(仮称)の計画概要(案)」を総長へ説明[DA]
2007年2月 稲盛財団記念館寄付記者会見
2007年3月 シンポジウム「瞬間の記録」開催。同年度に「フィールド映像アーカイブ」写真資料集・小冊子刊行、映像作品制作、画像資料整理[FVA]
2007年5月 「京都賞ライブラリー」と「京都大学デジタル・アーカイブ(仮称)」の一体化について稲盛財団と打合せ。「デジタル・アーカイブ(仮称)の設置について(案)」作成[DA]
2007年10月 デジタル・アーカイブ打合会。同打合会予算作成WGによる予算要求会合。予算要求に向けて担当理事と関係者面談[DA]
2008年2月〜8月 デジタル・アーカイブ(仮称)ワーキンググループ(以下「WG」)設置・開催(第1〜12回)。8月の同WG(第12回)で、デジタル・アーカイブの名称を「京都大学研究資源アーカイブ」(以下「研究資源アーカイブ」または「RRA」)とした[DA]
2008年9月〜2009年3月 研究資源アーカイブWG(第13〜23回)。デジタル・アーカイブ(仮称)WGを改称し当年度中で終了
2008年11月 映像ステーション(以下「AVS」)を稲盛財団記念館に開設
2009年1月〜3月 研究資源アーカイブ運営検討会設置・開催(第1〜4回)。報告書案等検討・提出し終了
2009年3月 同年度に京都大学デジタルアーカイブシステム(KUDAS)納入・稼働開始。フィールド映像アーカイブ活動よりAVSへ映像作品や画像資料展示の提供を受ける
2009年5月 平成21年度全学経費内示(口頭)。2012年度まで全学経費の申請・採択により事業継続、2013年度以降研究資源アーカイブ事業費が総合博物館へ交付
2009年6月 映像ステーション月例打ち合せ開始(2016年3月以降、研究資源アーカイブ連絡会に統合)。総合博物館本館へ研究資源アーカイブ作業室・研究室設置。研究資源アーカイブ規程案提示、検討開始
2009年7月〜9月 総合博物館研究資源アーカイブ専門委員会準備会合(第1、2回)
2009年10月 総合博物館研究資源アーカイブ専門委員会(以下「館専門委」)設置・開催(第1回)。以後、運営責任部局(総合博物館)長の必要により開催(2015年10月まで)。AVSで公開研究会「大学共同利用機関の歴史と歴史的映像資料」開催(以後、AVSで研究会・講演会・特別上映等を実施)
2009年12月 館専門委の館内委員および研究資源アーカイブ関係補佐員等直接関係者による館内ワーキンググループを、研究資源アーカイブ連絡会(以下「連絡会」)と改称し月例開催に
2010年3月 (総長裁定等)総総法第1-27号「京都大学における研究資源アーカイブに関する規程」制定。(達示)達示第52号「京都大学総合博物館規程の一部を改正する規程」制定。「京都大学研究資源アーカイブワークショップ:京都大学の〈記録する精神〉の継承と具体化のために」開催
2011年1月 京都大学研究資源アーカイブ運営委員会(全学委員会)第1回開催。この後、総長が研究資源アーカイブ全体のロゴ・マーク、略称(KURRA)等を選定
2011年3月 研究資源アーカイブ公開開始。インターネットを通して、またAVSで、KUDAS(一般用)を公開。総合博物館およびAVSにて公開記念展示開催(5月初まで)
2011年10月 AVSにて、研究資源アーカイブ参考図書(通称「AVS文庫」)の閲覧を開始(2016年2月のAVS移転前まで)
2011年10月 「研究資源化プロジェクト」の公募開始。これ以後、毎年公募される
2012年1月 京都大学研究資源アーカイブ運営委員会専門委員会開催(第1回)
2012年2月 京都大学研究資源アーカイブ運営委員会(第3回)で研究資源化プロジェクトを審査・選定。これ以後、研究資源化プロジェクトは運営委員会により決定される
2012年3月9日 第1回研究資源アーカイブ研究会開催
2013年3月 北部作業室(北部総合教育研究棟[益川記念館]402室)へ、資料保存棚、ドライクリーニングボックス(資料清掃用)、フリーザー(資料低温燻蒸用)を設置(北部作業室の使用は、2017年3月まで)
2013年3月 AVSにて、第2回研究資源アーカイブ研究会を開催(映画フィルム修復師の吉岡博行氏の講演)
2013年9月 京都大学デジタルアーカイブシステムが「学認」サービスプロバイダーとして認可
2013年10月 閲覧視聴用のシンクライアントシステムをリニューアル
2013年5月 河合雅雄京都大学名誉教授インタビュー研究会(聞き手:山極壽一教授、大野照文総合博物館長、於・兵庫県森林動物研究センター)
2014年2月4日 京都大学デジタルアーカイブシステムのための愛称およびビジュアルデザイン採択作品授賞式(京都大学デジタルアーカイブシステムの愛称がPeekに)
2014年4月 京都大学デジタルアーカイブシステム(Peek)研究者モード公開。映像ステーション映像コンテンツ学内貸出開始(講義・行事等利用、AVS受付にて)
2014年6月5日 AVSにて、講演会・座談会「学術資料・学術活動の映像記録とその活用──メディアの発展をふまえて」を開催
2015年3月 研究資源アーカイブ居室移転。本館4階より南棟4階へ
2015年8月3日 研究資源化プロジェクト公募案内を一新して受付開始
2016年2月10日 AVSにて、第3回研究資源アーカイブ研究会「さようなら映像ステーション、こんにちは映像ステーション:稲盛財団記念館から総合博物館へ」開催
2016年2月27日 AVSを一時閉館(京都大学稲盛財団記念館での営業終了)
2016年4月 京都大学デジタルアーカイブシステムPeekパブリックモードインターフェース更新
2016年4月28日 AVSを総合博物館へ移転(京都大学稲盛財団記念館から)
2016年8月4日 第4回研究資源アーカイブ研究会開催(東京大学文書館3名来館)
2017年3月21日 第5回研究資源アーカイブ研究会「教育研究のアーカイブ資料の保存・活用とその環境:情報・空間・運営」開催(ゲスト:阿児雄之/東京工業大学博物館、山下俊介/北海道大学総合博物館)
2017年11月15日 第6回研究資源アーカイブ研究会「アーカイブ資料を含む教育研究資源管理のための情報インフラ」開催(ゲスト:阿児雄之/東京工業大学博物館、高田良宏/金沢大学総合メディア基盤センター、堀井洋/合同会社AMANE)
2017年11月24日 総合博物館ミューズ・ラボでの映像ステーション記録映画再開
2018年9月27日 第7回研究資源アーカイブ研究会「琉球大学島嶼地域科学研究所・研究資源データベース構築に向けて」開催(ゲスト:佐藤崇範/琉球大学島嶼地域科学研究所)
2019年4月1日 京都大学デジタルアーカイブシステムPeek新システム正式公開